本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画

映画『オンディーヌ 海辺の恋人』

おとぎ話を下敷きにしたアイルランド映画のレビューです。 あまり有名な作品ではありませんが、個人的にはアイルランドの海辺の風景が美しかったのと、お伽噺と現実の融合が巧みだったので強く印象に残っています。 結末はネタバレしないように書いています…

映画『死ぬまでにしたい10のこと』

23歳の女性が、突然余命2ヶ月であると宣告され、その後どのように生きたかを綴る映画のレビューです。 完全にフィクションです。 スペイン人のイザベル・コイシェが監督、ペドロ・アルモドバルが製作を担当しています。 舞台はスペインではなくカナダ・バ…

映画『モダン・タイムス』

※午前中、編集途中バージョンがアップロードされてしまい、お見苦しい記事となり、すみませんでした。 喜劇王と呼ばれたチャーリー・チャップリンの代表作『モダン・タイムス』のレビューです。 時代は既にトーキーでしたので、有声映画なのですがほとんどの…

映画『潜水服は蝶の夢を見る』

久しぶりにフランス映画のレビューです。 叙情的で内省的な文章と、美しく壮大な映像が惜しみなく綴られる一方、人間味に溢れた主人公のモノローグが印象的な映画でした。 静かに人間の内面を顧みるような作品です。 なお潜水服とは、彼を閉じ込め、自由から…

映画『BIUTIFUL ビューティフル』

久しぶりにスペインを舞台とした映画をご紹介します。 スペイン語の勉強を兼ねて観始めました。 しかし、基本的に抑えた表現が多いので登場人物たちは一様に声が低く、淡々と呟きます。 リスニング教材としてはかなりハードルが高かった。 よって、途中から…

映画『エスター』

初めてガチホラー映画のレビューをご紹介します。 今までスペインのホラーコメディ『スガラムルディの魔女』以外はホラーの領域に足を踏み入れていませんでした。 kleinenina.hatenablog.com 好き嫌いなく観ますと いいつつも、ホラーだけは怖くて観られなか…

映画『ハゲタカ』

硬派経済ドラマの劇場版作品です。 NHKドラマで人気を博した作品で、原作は真山仁の経済小説『ハゲタカ』シリーズです。 本作はシリーズ3作目『レッドゾーン』を下敷きに映像化されています。 制作中にリーマン・ショックが発生し、元々の脚本が全く現実社…

映画『イングロリアス・バスターズ』

クエンティン・タランティーノ監督が第二次世界大戦下のヨーロッパを舞台に選んだ映画をご紹介します。 タランティーノ監督作品のレビューを書くのは初めてです。 ブラッド・ピットなどハリウッド俳優が登場する一方で、ヨーロッパを中心に活動している俳優…

映画『ローマの休日』

『ティファニーで朝食を』に続き、オードリー・ヘップバーン主演の名作映画をご紹介します。 こちらはストーリーが少なからず有名ですね。 有名すぎてネタバレするのもいまさらですが、念のため書いておくとネタバレします。 あらすじ 王女が市井に降りると…

映画『桐島、部活やめるってよ』

話題になった朝井リョウの小説を映像化した邦画作品のご紹介です。 原作小説は、小説すばる新人賞を受賞した、朝井リョウ氏のデビュー作で、短編5編のオムニバス形式。 原作は未読ですが、短編の集合だったことがわからないくらい、自然に統合された長編と…

映画『バグダッド・カフェ』

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』に引き続き、元気になれるロードムービーをご紹介します。 先日再視聴したところ、レビューを書きたくなった次第です。 西ドイツとアメリカの共同製作映画で、原題は原題は"Out of Rosenheim"、英題が"Baghdad Cafe"です。 こ…

映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

少し久しぶりにロードムービーのレビューを書きました。 癒されるラブストーリーをお探しの方にご紹介したい映画です。 失恋のあとにぼんやり観られる映画としてもおすすめです。ネタバレしてます。 あらすじ 優しいラブストーリー 様々な人生模様 おわりに …

映画『おくりびと』

季節感ゼロですみませんが『おくりびと』をご紹介します。 おそらく本来は冬に観る映画です。 主な舞台は主人公の故郷山形県で、冬の景色が多く出てきます。 本作は内外で高い評価を受け、アカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞しています。 盛大にネタバレ…

映画『スペシャリスト/自覚なき殺戮者』

ナチスの戦犯の裁判を記録したドキュメンタリー映画のレビューです。 どっしり重い内容ですので、心が疲れている時には避けた方がいいものの、もっと日本で内容が知られてほしい映像作品だと思ったのでご紹介します。 いつも通りネタバレでお送りします。 あ…

映画『ティファニーで朝食を』

自分に自信を持って生きたいと願っているすべての方に贈る名作映画です。 タイトルは誰もが知っているけれど、詳しいストーリーや結末を知っている人は、実は少ない作品なのではないでしょうか。 私自身、事前知識がない状態で観たところ、ラストで号泣しま…

映画『ジェーン・エア』

名作文学作品を原作とした、イギリス映画のレビューです。 原作の小説はイギリスの女流作家シャーロット・ブロンテによるもの。 原作は読んだことがありませんので映画に絞ってネタバレしつつご紹介します。 あらすじ ある嵐の夜、 牧師のリヴァースの家に、…

映画『インスタント沼』

今週のお題「私の沼」 訳がわからないけど元気になれるコメディ映画をご紹介します。 タイミングよく今週のお題とリンクする映画だったので、意気揚々とレビューを書いています。笑 ここ数年で観た邦画の本数が少ないので、レビューの材料が底をつくのも時間…

母の日や父の日に、家族について考えるおすすめ映画

今月は母の日があり、来月は父の日があります。 家族に関わりのある映画で、今まで印象に残った作品をご紹介します。 ナオミントさんのこのページを見てから、テーマに沿って映画を紹介するのをやってみたくて仕方なかったので、ついにチャレンジしました。 …

エリン・ブロコビッチ

五月病になりがちなこの季節、仕事する元気が出るかもしれない映画をご紹介します。 社会人だけじゃなく、学生さんが観てもモチベートされるハリウッド映画です。 エリン・ブロコビッチを演じたジュリア・ロバーツは、この作品でアカデミー賞主演女優賞を受…

映画『かもめ食堂』

非日常の世界に行きたくなる邦画、『かもめ食堂』をご紹介します。 派手なところはないけれど、ゆるりと別世界を垣間見られる感じが伝わるレビューを書きたい。 あらすじ 異郷での交流 ヘルシンキの街並み 個性的な3人 おわりに あらすじ フィンランドの首…

映画『トーク・トゥ・ハー』

愛とは何なのか考えさせられるスペイン映画のレビューを書きました。 スペイン映画界を代表する監督、ペドロ・アルモドバルの作品です。 意識を失って眠り続ける2人の女性と、彼女たちを見守る2人の男性がメインの役となっています。 あらすじ 報われるこ…

映画『テルマ&ルイーズ』

ハリウッド映画史に残る名作ロードムービーをご紹介します。 ラストシーンありきの作品なので盛大にネタバレしたレビューを書きます。長いです。 あらすじ 旅先で羽目を外した夜 テルマの変身 ルイーズの過去 おわりに あらすじ 高圧的な夫との愛のない毎日…

映画『真夏の方程式』

暑くなってきたのでこの映画を思い出しました。 探偵ガリレオシリーズの劇場版第2弾で、原作は同名の長編小説です。 以前、劇場版第1弾『容疑者Xの献身』のレビューを書いたので、第2弾もご紹介したいと思います。 遠慮会釈なくネタバレします。 あらすじ…

映画『ブリジット・ジョーンズの日記』

アラサー勢も夢中になれるラブコメディをご紹介します。 コメディ要素が強く、少女漫画におけるギャグ漫画を見ているような気分になります。笑 ネタバレを盛大にかましながらレビューを書きます。 あらすじ 恋愛ギャグ漫画 明るいブリジットと温かい友人 変…

映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』

ハリウッドのクライムコメディをご紹介します。 米国に実在した詐欺師のエピソードをもとに、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化されたお話です。 もう1人の主人公としてトム・ハンクスが彼を追う捜査官役を務めています。 あらすじ 高校生のフランク・…

映画『横道世之介』

東京と長崎を舞台とした邦画をご紹介します。 吉田修一の小説を、沖田修一監督、高良健吾主演で映像化した映画です。 学生時代を懐かしく振り返りたい方、ゆるりとした邦画を楽しみたい方にお勧めです。 ネタバレしながらレビューを書きます。 あらすじ 大人…

映画『グランド・ブダペスト・ホテル』

架空の国を舞台とした渋めなコメディをご紹介します。 ある意味クライムコメディでしょうか。 登場人物に強い個性を持たせてストーリーへの興味を掻き立てさせるのはとてもイギリス的な手法だと感じます。 そんなこともあってイギリス映画にカテゴリ分けをし…

映画『エヴァの告白』

しみじみと愛について考えたいときにお勧めの映画をご紹介します。 ストーリーはシンプルですが、いつまでも印象に残る映画です。 あらすじ エヴァの強さ ブルーノの弱さ おわりに あらすじ ポーランド人のエヴァは、妹とともに移民するため長い船旅の末にニ…

映画『サラの鍵』

第二次世界大戦下、ナチスドイツに占領されたフランス国内で、ヴィシー政権(ナチスによるフランス傀儡政権)により多数のユダヤ人が一斉検挙される事件がありました。 ヴェル=ディヴ事件と呼ばれるこの出来事を扱ったフランス映画をご紹介します。 あらす…

映画『ジョゼと虎と魚たち』

少し久しぶりに邦画をご紹介します。 関西が舞台で、妻夫木聡演じる大学生と、池脇千鶴演じる足の不自由な少女が主人公の恋愛映画です。 ネタバレしながらお送りします。 あらすじ 不思議な少女ジョゼ ほろ苦いラスト おわりに あらすじ 大学生の恒夫は、あ…

映画『アンナ・カレーニナ』

ロシア屈指の文豪、トルストイの代表作の映像化です。 これまでにも何度も映画化されていますが、今回はキーラ・ナイトレイをヒロインとした2012年の映画についてご紹介します。 今回初めて『アンナ・カレーニナ』というものに触れましたが(原作は未読)、…

映画『キューティ・ブロンド』

ヒロインが成長・活躍する痛快なアメリカンコメディをご紹介します。 思い切り笑ってスッキリした展開を楽しみたい時にお勧めです。 あらすじ 可愛いだけじゃないヒロイン 第一印象にとらわれないこと 頑張った成果は思わぬ形で あらすじ 学内クラブのスター…

映画『婚前特急』

ドラマ『東京タラレバ娘』の主演を務めた吉高由里子がヒロインの映画。 ストーリーが緻密でなくてもいい、たくさん笑える恋愛映画が観たい、という方にお勧めです。 あらすじ ゆるりと観るコメディ チエ役 吉高由里子 名脇役も揃っている おわりに あらすじ …

映画『風と共に去りぬ』2

大作映画『風と共に去りぬ』のレビューの続きです。 前記事でヒロインのスカーレットについて書いたので、本記事では彼女にとって重要であり続けた2人の人物と、故郷への愛、小説との違いを書きます。 レット・バトラー 義妹メラニー 故郷への思い 小説との…

映画『風と共に去りぬ』

愛とは、人間とは、という壮大なテーマを描いた作品です。 厳しい時代を生き抜く強さや故郷への愛など、他にも人生にまつわる重厚な示唆に富んでいます。 激動の時代を生きる強いヒロインと、彼女を取り巻く群像劇がメインの、大河映画の傑作です。 あらすじ…

映画『誰も知らない』

カンヌ映画祭で柳楽優弥が主演男優賞を受賞したことで話題になった、是枝監督の邦画作品。 大人が知らない東京の片隅で、置き去りにされひっそりと身を寄せ合って生きた子どもたちを淡々と描写する映画です。 あらすじ 作りもの感のない時間 子どもの世界と…

映画『ボルベール〈帰郷〉』

スペインが誇る映画監督ペドロ・アルモドバルの作品をご紹介します。 同監督の特徴でもありますが、女性を主人公として母と娘、姉と妹、友人など女性同士のつながりと生き方を描いています。 主人公のライムンダ(ペネロペ・クルス)のマドリッドでの生活と…

映画『ラ・ラ・ランド』

話題の名作を、ついに観に行ってきました! 前回挑戦した時は未遂に終わってしまったので、2度目の正直! 今回もネット予約だけでほとんど席が埋まってしまっていたので、休日に観たい方は早めに席を押さえる必要がありそうです。 上映規模はだんだんと縮小…

映画『西の魔女が死んだ』

同名の児童小説を原作とした邦画。 派手なことは何も起こらないけれど、主人公の心が静かに再生していくなかで観る側の心も洗われていくような作品です。 あらすじ 西の魔女について 主人公まいについて キリスト教的世界観、悩みと成長 まとめ あらすじ 不…

映画『善き人のためのソナタ』

しばらくぶりにドイツ映画の記事を投稿してみます。 東西分裂時代のドイツを舞台に描かれ、アカデミー外国語映画賞に選ばれた『善き人のためのソナタ(原題:Das Leben der Anderen)』をご紹介します。 東ドイツの社会を題材とした映画の中では最も好きな作…

映画『ブラス!』

Brexitに揺れる英国が、サッチャー政権の改革に揺れていたころの映画をご紹介します。国策によって閉鎖される炭鉱お膝元の町が舞台ですが、Brexitのころ話題になっていたブルーカラー労働者コミュニティの強い結びつきに焦点が当てられています。 産業の喪失…

映画を観る理由

映画を観るのは好きなのですが、何でそんなに観るのかと言われると色々理由があります。 いくつか整理してみました。 ストーリーを楽しみたい 笑いたいor泣きたい ある社会について知りたい ある出来事について知りたい ストーリーを楽しみたい 大抵はまずこ…

映画『帰ってきたヒトラー』

現代ドイツを代表する社会派コメディをご紹介します。 ヒトラーが大きい声で力強く喋ってる映画なので、ドイツ語リスニングの教材として良いんじゃなかろうか。 《あらすじ》 映画の内容について コメディが成立する理由 見どころ・考えどころ まとめ 《あら…

映画『モネ・ゲーム』

ハリウッドのクライムコメディ映画をご紹介します。 ロマンスとかどうでもいいから痛快で楽しい映画が観たい人にお勧め。 《あらすじ》 冴えないキュレーターであるハリー・ディーンが、傲慢で高圧的な上司シャバンダーに一矢報いるため、モネの贋作を用いて…

映画『シン・ゴジラ』

昨年話題になった『シン・ゴジラ』をご紹介します。 どんな層にウケてたのか調べてないけども、学生さんが観ても面白いんでしょうか。 社会人が観ると、風刺的な描写にあるあるーと見入ってしまいます。 《あらすじ》 SF映画として 官僚組織の描写 ボトムア…

映画『ボーン・アイデンティティ』

ハードボイルドな王道スパイ映画をご紹介します。 アクションに分類されそうなものを書くのは初めてかも。 《あらすじ》 王道のかっこよさ 旅の仲間マリーとニッキー まとめ 《あらすじ》 ある嵐の夜、地中海で意識を失って漂流していた若い男性がイタリアの…

映画『ノッティングヒルの恋人』

アラサー勢も夢中になれる恋愛映画をご紹介します。 個人的にはイギリスを代表する恋愛映画と思っています。 同分類で『ラブ・アクチュアリー』を挙げる方も多いですが、私の中では不動のNo.1です。 というか、もっと早く観れば良かった!名作名作と言わ…

映画『容疑者Xの献身』

言わずと知れた探偵ガリレオシリーズの映画編第1弾。 いつもの福山雅治・柴咲コウコンビのかっこよさもさることながら、堤真一の存在感が印象的。 《あらすじ》 ドラマシリーズとの違い 石岡と花岡母子 石岡と湯川 まとめ 《あらすじ》 川沿いで中年男性の…

映画『メラニーは行く!』

ハリウッド映画のご紹介です。 内容に合ってて良い邦題だと思うのですが、原題のSweet Home Alabamaも名タイトル。 《あらすじ》 こんな時におすすめ みどころ アメリカ南部と北部について まとめ 《あらすじ》 NYでファッションデザイナーとして成功を収め…

映画『鴨川ホルモー』

久々に邦画のご紹介。 原作の小説も好きです。 《あらすじ》 同級生の面々 みどころ 《あらすじ》 二浪の末、晴れて京都大学に合格した安倍。 気づけば新歓ラッシュも終わってしまったが、葵祭のエキストラのアルバイトからの帰り道でサークルの勧誘を受ける…