本と映画と時々語学

書評、映画評など書き綴りたいと思います。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『奇人たちの晩餐会』

フランス発のシュールなコメディ映画をご紹介します。 「パリジャンは嫌な奴」というステレオタイプを全力で体現したかのような人物が主人公です。 あらすじ パリの出版社社長ピエールは、友人数人と、奇人変人を見つけては晩餐会に招き、その変わり者ぶりを…

映画『硫黄島からの手紙』

久々に日本語の映画を観ましたのでご紹介します。 クリント・イーストウッド監督『硫黄島からの手紙』のレビューです。 渡辺謙、二宮和也、加瀬亮など、ほとんどが日本人キャストで、ほぼ全編日本語のハリウッド映画です。 あらすじ 硫黄島の戦いとは 玉砕作…

外国語の発音はネイティブみたいじゃなくてもいい

これまでに、リスニングやライティングは具体的な練習法の話を書けていたのですが、話す練習はこれと言ったツールがご紹介できないまま書いていました。 代わりに、何を考えながらスピーキングの練習をしていたかもう少し具体的に書いてみます。 発音に苦し…

映画『シェルブールの雨傘』

フランス映画屈指の名作であり、ミュージカル映画の古典とも言える『シェルブールの雨傘』のレビューです。 ストーリーが似てる『ラ・ラ・ランド』も悪くないけど私は断然こっちが好きです。 今回はあんまりネタバレしてません。 あらすじ 美しいミュージカ…

衣裳デザイン賞な映画5選

美しい衣装に目を奪われる映画をご紹介します。 自分の眼で見て確かめた作品のみ掲載するので数は少なめです。 ローマの休日 アマデウス ヴィクトリア女王 世紀の愛 グランド・ブダペスト・ホテル アンナ・カレーニナ おわりに

映画『ハクソー・リッジ』

珍しくリアルタイムで観た映画のレビューをば。 直前まで観に行こうか迷っていましたが、結論から言うと心から観て良かったと思いました。 あらすじ 汝、殺すなかれ 命をかけた戦いとは 仲間たちの変化 日本側の描写 おわりに あらすじ 良心的兵役拒否者のデ…

映画『エイミー』

初めてオーストラリアの映画をご紹介します。 小さな女の子が主人公の映画『エイミー』のレビューです。 「子どもを主人公にすれば素人は泣くと思ってるんだろう!?」と言った人をバッサバッサ倒してきたであろう本作は、お気に入りの作品の一つです。 「新…

ヒロインが活躍する映画10選

ヒロインが恋愛以外の領域でもかっこよく活躍する映画をまとめてみました。 恋愛で活躍するのはお約束のため、それ以外の活躍がみとめられた作品のみ計上しています。 実在の人物を描いた作品 『エリン・ブロコビッチ』 『ハンナ・アーレント』 『テルマ&ル…

映画『マイケル・コリンズ』

アイルランド独立戦争を巡る歴史映画をご紹介します。 イギリスの支配に抵抗し、アイルランド独立のため闘ったマイケル・コリンズの生涯を映画化した作品のレビューです。 リーアム・ニーソン、アラン・リックマン 、ジュリア・ロバーツなど、錚々たるキャス…

ドラマ『デスパレートな妻たち』で学んだ英語表現

過去にレビュー記事でドラマ『デスパレートな妻たち』のことを書きました。 作品の内容に絞った記事でしたが、今回はこのドラマで何度も出てきて覚えてしまった英語表現をご紹介します。 英語が堪能な方には今さらな表現ばかりだと思うのですが、英語圏で暮…

映画『サイダーハウス・ルール』2

映画『サイダーハウス・ルール』のレビューの続きです。 成長物語として ルールと信念 人間の浅ましさと温かさ 希望を感じさせるラスト おわりに

映画『サイダーハウス・ルール』

胸がいっぱいになる、若者の成長物語をご紹介します。 ある孤児の成長と半生を描いた映画『サイダーハウス・ルール』です。 同名の原作小説がありますが、未読のため映画に絞ってレビューを書きます。 タイトルの意味は、サイダー用のりんごの収穫小屋に掲げ…

映画『わたしを離さないで』

カズオ・イシグロ原作の小説を映像化した作品のレビューです。 原作にかなり忠実に映画化されています。 切ない映画を観て泣きたい時におすすめしたい作品です。 原作の小説もとても好きです。 あらすじ 不思議な子ども時代 寂寥感ある映像 人間であり人間で…

映画『きみに読む物語』

ニコラス・スパークス原作の映画『きみに読む物語』のレビューです。 観終わる前は、アメリカっぽい単純お涙頂戴映画なのではないか…と散々な偏見を抱いていたのですが、ところがどっこいラストでは涙してしまいました。 なるべく核心の描写を抑えつつ、いつ…

映画『ドラゴン・タトゥーの女』

前記事でご紹介した『ドラゴン・タトゥーの女』の映画化作品についてレビューします。 この『ミレニアム』シリーズは、ハリウッドで第1作『ドラゴン・タトゥーの女』が、 スウェーデンで三部作すべてのエピソードが映像化されています。 ネタバレを続けなが…

小説『ドラゴン・タトゥーの女』

北欧ミステリの金字塔『ドラゴン・タトゥーの女』のレビューです。 この小説はスティーグ・ラーソンによる『ミレニアム』シリーズの第1作です。 ダニエル・クレイグ主演でハリウッド映画にもなったため、第1作である本作が最も知名度が高いかと思います。 …

ドラマ『リベンジ』

米国ドラマのご紹介です。 タイトル通り、主人公の壮大な復讐劇をメインとしたストーリーです。 主演はカナダ出身の女優エミリー・ヴァンキャンプで、才色兼備で裕福な謎の美女として、数々の人物に復讐を仕掛ける女性を演じます。 壮大にネタバレしつつお送…

観るのが早すぎた映画

映画が好きになったのは10代前半の頃で、それ以来背伸びしながらいろんな作品を観ました。 大抵の映画は、若造が見てもそれなりに凄さが伝わる内容でしたが、一部「???」という状態で終わってしまった映画がありました。 きわめて個人的なリストですが、…

小説『斜陽』

文豪・太宰治の代表作『斜陽』をご紹介します。 10代の時に青空文庫で読んだ際は何の感慨もなかったのですが、アラサーになって読み返したところその筆力にひきました。 滅びの美学という言葉がぴったりです。 あらすじ 日本版『桜の園』 浮世の殿上人 伊豆…

映画『ガタカ』2

映画『ガタカ』のレビューの続きです。 深いテーマがある映画はついついレビューも長くなってしまいます。 閉ざされた可能性の悲劇 開かれた可能性の悲劇 可能性は未知だからこそ生きる希望がある おわりに

映画『ガタカ』

SF映画の傑作、ガタカをご紹介します。 人間のDNAを操作できる近未来を舞台とした作品です。 レビューを書くのが難しそうで先延ばしにしてきましたが、このたび鋭意トライすることに決めました。 ラストまでネタバレします。 あらすじ 別人を生きる孤独 可能…

映画『道』2

前回の記事の続きです。 イタリア映画『道』のレビューです。 ザンパノの後悔 神の愛は信じぬ者にも及ぶ おわりに ザンパノの後悔 ジェルソミーナは既に死んでおり、彼がしてやれることは何もありません。 彼女が慕っていた綱渡り芸人は彼自身が殺してしまい…

映画『道』

ものすごく久しぶりにイタリア映画のレビューです。 愛って何なんだ!と考えたい方にご紹介したい映画です。 イタリア映画屈指の名作であり、アカデミー賞最初の外国語映画賞を受賞した作品でもあります。 製作は1954年で、全編モノクロフィルムです。 惜し…

ブログについて3

こないだ「ブログについて2」を書いたばかりですが、新たな運営報告記事をば。 読者登録数100人達成 6月のPV3700を達成 100記事を達成 今後の目標 おわりに

映画『7月4日に生まれて』

トムクルーズの代表作の1つであり、ベトナム戦争に対し大きな反省を投げかけた映画をご紹介します。 もうすぐ7月4日なのでこの映画を思い出しました。 あらすじ アメリカ独立記念日が誕生日の主人公ロンは、高校卒業後すぐに海兵隊へ入隊し、ベトナム戦争に…

小説『椿姫』

フランス文学を代表する小説の1つをご紹介します。 純愛を描いた名作文学と言うと、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』が有名かと思いますが、個人的にはこちらの方が好きです。 すべての小説の中でもかなり上位に食い込む作品です。 あらすじ パリ…