最近スペイン色が強まりつつある当ブログですが、久々にドイツ語要素を投入します。
ドイツ映画を観ていて、思わず自分も言ってみたくなったフレーズをまとめました。
- Ich kündige!
- Ich liebe Sie.
- Keiner ist perfekt—außer mir.
- Du musst dich entspannen!
- Ja. Und ich bin ganz stolz darauf.
- おわりに
Ich kündige!
訳:辞めます!
ドイツ映画界のコメディ王者『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア』の台詞。
高級ホテルで、主人公たちから大金のチップを渡された若きポーターが、晴れやかな笑顔とともに言い放ちます。
このくらい分かりやすい辞め方だったら気分も爽快です。
言ってみたいというか、同じ状況を経験したいです。切実。
Ich liebe Sie.
訳:あなたが好きです。
『ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~』に出てくる告白の台詞です。
ドイツ語は敬語用(Sie)と親しい人同士用(du)の人称がありますが、
ゲーテの生きた時代は中世だからなのか、同世代の若者同士でも、異性同士は敬称で会話していました。
告白の台詞も敬称で言っているところに時代の趣を感じます。
現代ドイツ語なら、「君が好き」=Ich liebe dichで、こちらは知っている人が多いフレーズかと思います(「大学でドイツ語やったけどこれしか覚えてない」という人が多い)。
ちなみにざっくり同世代であれば、1歳や2歳違っただけで敬称にすることはなく、学生同士なら初対面からduで話します。
年が離れていても、プライベートで仲が良ければduです。
Sieを使うのはそれなりに改まった場面なので、好きになるほど打ち解けている相手に使うことはありません。
Keiner ist perfekt—außer mir.
訳:完璧な人間なんていない――私以外はね。
『顔のないヒトラーたち』であまりのしんどさに退職を申し出た主人公が、しばらくしてから思いを改め、職場に戻ってきます。
罪悪感でいっぱいになりながら「ごめん」と誤った彼に、同じ仕事をしている先輩が涼しい顔で言ったのがこちらの台詞です。
いつの日かかっこよく言ってみたい。
この先輩が体現していた通り、ドイツ人は真顔で冗談を言う人が多かったです(当社比)。
Du musst dich entspannen!
訳:リラックスして!
『ソウル・キッチン』の主人公ジノスはヘルニアを患っていましたが、保険に入っていないので病院の治療が受けられず、症状が悪化。
困り果てて最後に縋ったのは、同じく移民の中年男性が営む整体でしたが、訪れてみると、治療される患者の阿鼻叫喚が聞こえる。
一応治った状態で患者たちは出てくるのですが、バキバキと力技で「何か」が成し遂げられているのは確実。
恐怖に慄くまま異様な姿勢にセットされるジノスに、付き添うアンナがかけた一言がこちらです。
できるわけないだろ!っていう。
Ja. Und ich bin ganz stolz darauf.
訳:私がやった。そしてそれを誇りに思ってる。
『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』の主人公は、第二次世界大戦中にミュンヘン大学で反ナチスのビラを撒いた学生、ゾフィー・ショルです。
何時間も延々と尋問し、朝まで一睡もさせないなどの過酷な取り調べを受けます。
何時間も耐えていたゾフィーですが、仲間の学生たちが自白したと聞かされ、事実を告白。
その際の一言が印象的でした。
「隠し通せない」と認識してからも、遜ったり逆上したりせず、ゾフィーは終始淡々と自分の信じるところを話しています。
おわりに
ドイツ映画はシリアスなテーマが多いせいか、やや真面目な内容になりました。笑
筆者の語学力を露呈する、短文ばっかりのご紹介でしたが、映画でリスニングの練習をするのはやっぱり楽しいです。
映画紹介とあわせ、語学に関する記事も引き続き作成していきたいです。