本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画『バチェロレッテーあの子が結婚するなんて!ー』

女友達の結婚式前夜に、スレたアラサー女子たちが青春時代を思い出しながら奔走するコメディをご紹介します。

知名度低いけど、SATC的な下ネタがOKな人はばっちり楽しめるコメディです。 

割とネタバレします。

 

 

あらすじ

高校時代の女友達ベッキーが結婚することになった。

高校ではチアリーダーで、同学年の誰よりも目立っていたレーガンは、ふくよかな体型のベッキーが一番に結婚することに動揺を隠せない。

だが、結婚式と前夜のバチェロレッテ・パーティーの幹事、メイド・オブ・オーナーを引き受けることになる。

結婚したいと思いつつその道に進んでいないレーガンと、その友人ジェナとケイティは、バチェロレッテ・パーティーを盛り上げようとするも空回りする。

さらに、ベッキーの体形に合う貴重なウエディングドレスを破ってしまい、翌日の結婚式のために深夜に奔走することになる。

 

三十路の元高校生

高校時代のレーガン、ジェナ、ケイティは美人で派手で目立っていた超絶リア充な女子生徒たちでした。

ベッキーレーガンは長年の友人ですが、自分のほうが美人なのに太めのベッキーが先に結婚すると知り、レーガンは顔面蒼白になります。

ジェナとケイティも、高校時代は輝いていたものの今では私生活の乱れからかスレた感じが否めない様子。

最初はベッキーへの嫉妬半分、お祝い半分の気持ちがやや醜く見えますが、女の友情ってこんなものかもしれません。

ずっと一緒にいるわけではない友人だから、離れて成功している時には少しやっかんだりするけど、会ってゆっくり話せば昔を思い出せるような間柄です。

人生道半ばの迷いと、ヤケクソが入り混じった、何て情けないアラサー女性たちなんだと序盤は思わされますが、我慢して後半まで観てほしいです。笑

 

少女時代と現在の葛藤

しかし、浅薄の極みに見えた3人の女性たちにも、秘密や葛藤があったことが徐々にわかっていきます。

新郎も高校の同級生なので、新郎友人として出席したかつての同級生の男性たちと話したりするうちに、内容が明かされました。

ケイティは外見が良いのでモテてきたにも関わらず、内面を見てくれる人に出会えない、肝心の内面も度々ラリっているため自分にもよくわからない。

彼女を好きだったジョーと再会しますが、ケイティは彼のことを覚えていません。

ジェナは高校時代の元彼と付き合っていた時に妊娠してしまい、中絶したことをずっと自分の中で受け入れられないでいました。

当時の元彼クライドと再会するも、やはり認識の違いに苦しみます。

レーガンはままならない人生に葛藤していますが、やはり日ごろのストレスに負けそうだった高校時代にベッキーに助けられたことを思い出します。

高校時代は、自我は形成されても社会的には大人になり切れず、葛藤の多い時期でしょう。

その時に決定的な戸惑いに直面すると、処理しきれないまま大人になってしまうことも多いのではないでしょうか。

やり残したことや、青春時代の戸惑いにもう一度向き合い、どうにか前に進むアラサーたちの姿がコミカルに描かれています。

前半のバカっぷりとのギャップも手伝って笑、思わず見入ってしまう展開です。

 

目まぐるしくラストへ

真夜中のニューヨークを走り回った彼女たちは、ベッキーのドレスを無事結婚式までに届けることができるのか、

青春時代の戸惑いや悩みは十数年の時を経て解消できるのか、

道に迷ったヒロインたちは新たな方向を見つけられるのか、

終始笑わせつつも複数の気になる要素が走り続けます。

中でも見どころはレーガンベッキーの奇妙な友情です。

二人の間で交わされる激励の言葉が重要な伏線になります。

「他人は気にするな(Fuck "Everyone"!!)」

成長するにつれ、人の目が気になってしまうことは増えてきますが、それを乗り越えようとする二人の友情は映画の見どころの一つです。

 

おわりに

中盤までは「こんな30代になってはいけない…」と思いながら観ていましたが、後半に次々明かされる事実に、最後までじっくり見入ってしまいました。

スレたキルスティン・ダンストが見られる貴重な作品であると同時に笑、意外と数が少ない女の友情ものとしてもおすすめできる作品です。

笑って元気をもらいたいアラサー女性に勧めたい一作です。