本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

外国語が好き

突然ですが外国語が好きで、5カ国語話者を目指しています。

 

 

これまでの学習歴

学習歴があるのは、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語です。

帰国子女ではないので学校で学んだものですが、ドイツ語圏だけ留学経験があります。

すべて流暢に話せるわけではなく、習熟度はまちまちです。

英語……上級

ドイツ語……上級

スペイン語……中級

フランス語……初級

 

小学生の頃の英語教室が英語とのファーストコンタクト。

高校生の時に第二外国語としてスペイン語に着手。

大学生の時は第二外国語のクラスにドイツ語を選びつつ、スペイン語も断続的に続けました。

大学卒業間際に1年間だけフランス語を履修。

 

今まで何度となく中国語をやるべきだという思いが頭を過ぎったものの、1度も実現することなく今に至ります。

これはビジネスで最適な選択をできないタイプの人間。。。

 

好きになった・学習を始めたきっかけ

中学生の時に、洋画とくにハリウッド映画が好きになりました。

登場人物が英語で話しているので、字幕なしで理解したい、この人たちと同じ言葉を使えるようになりたい、と思い勉強を頑張り始めます。

小学校の時の英語教室は、とにかく習い事がしたくて始めただけなので英語そのものに対するモチベーションは高くなかったけど、この時のための下地になったと思います。

高校で英語を習っていた先生がスペイン語も教えていたので少し興味を持ちました。

中南米はほとんどスペイン語話者、

アメリカでも半分以上の人がヒスパニックと聞き、

「役に立つんだなしめしめ」と思ってスペイン語を始めます。

大学生になったらドイツに留学したいと思っていたので、大学ではドイツ語を始めます。

留学先でマルチリンガルな学生が沢山いて刺激を受け、「私も私もー」と思い帰国後さらにフランス語を履修。

ここでも中国語を選べない先見の明のなさ。

 

もちろん、一年足らずでフランス語を使いこなせるようにはなってないけど、体系だった授業を受ける機会って学業が終わるとなかなかないですから。

あるっちゃあるけど、自腹でたくさんレッスン料を払わなければなりません。

なので、一通りの文法だけは1度やっておくために初級クラスを履修。

基礎さえ一通りやっておけば、スポーツと同じで、自主練習で力を伸ばしたりしやすくなります。

とは言え、スペイン語に手間取りすぎててまだフランス語の実力深化に進める気がしません。

ペンタリンガルへの道は遠い。

 

いろんな言語に手を出す傍ら、ハリウッド映画だけでなく、ヨーロッパの映画も着々と視聴していきました。

これもヨーロッパ言語ばかり学習してきた理由の1つです。

 

現在の学習状況とこれから

現在は多額のレッスン料を払ってドイツ語のコースに通っています。

大学でやったのにまた自腹で勉強するなんて、さっきの論理破綻してるやんけ!

とお思いかもしれませんが、いいんです支払う覚悟があれば!

という気持ちは一部本当ですが、難関資格を取るためには話す・書く練習も必要なので、それら1人でできない項目の練習をするために受講しています。

あと1つ、取れていない難関資格をとったらこのコースは卒業する予定です。

 

そうしてドイツ語に区切りをつけたら、スペイン語の実力を深めていきたいです。

上級寄りの中級ですって言えるようになりたい。

 

意外と記事が長くなってしまい、自分の日本語能力の低さに絶望しています。

もっとコンパクトに記事が書けるようになりたい。

これ以上長くならないようにこの辺で。

また外国語の話を書きたいと思います!

 

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映画『ボーン・アイデンティティ』

ハードボイルドな王道スパイ映画をご紹介します。

アクションに分類されそうなものを書くのは初めてかも。

 

 

《あらすじ》

 ある嵐の夜、地中海で意識を失って漂流していた若い男性がイタリアの漁船に保護される。

彼は自分の素性に関わる記憶を一切なくしており、身体に埋め込まれたチップにある銀行口座の情報だけを手掛かりとしてスイスに向かう。

理由もわからないまま彼は追われる身となるが、自分がジェイソン・ボーンという名前を使っていたことを探り当てる。そして、偶然逃亡の現場に居合わせることになった女性マリーとともに、正体のわからない敵と戦いながら逃避行を続けることになる。

本作の後、『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』の二編が制作されシリーズ化している。

 

王道のかっこよさ

もっと早くに観れば良かった。名作名作と言われてたのに、アクション映画だからと見くびってました。

緊張感がずっと続いて2時間があっという間です。

あらすじだけを読むと、米国の国家保安組織の何らかのエージェントがあれやこれやする陳腐な話にしか見えません。

1つ1つの要素が王道的かっこよさに仕上げられているので、結果としてオーソドックスな内容かもしれないけどクオリティの高さに評価を受けているんだと思います。

一言で言うと王道ハードボイルドアクション映画。

とりあえず、冷静沈着でタフでマルチリンガルであらゆる知識を持っていてどんな状況にも対応するボーンがとてもかっこいいです。

偶然や奇跡に助けられ続ける安っぽい展開は嫌、という人にこそお勧めしたいハードボイルドクオリティ。

乱闘、銃撃戦、カーチェイス、頭脳戦と、スパイ映画の主な要素をフルスロットルで高品質に仕上げています。

スピード感もいいので、観ているうちにボーンのファンになってしまった人が沢山いることでしょう。

自分の強さや能力に驕っている様子が全くなく、自身の正体が何者かについて苦悩している様子もまた、ハードボイルドさに拍車をかけます。

どうでもいいけど主演のマット・デイモンは恐ろしくワークアウトしてそう。

 

旅の仲間マリーとニッキー

偶然から行動をともにすることになったマリーは、特別な能力もなく、頭が良いわけでもなく、まっとうで高潔な大人に見えない部分もあります。

演じてるフランカ・ポテンテには失礼だけども、現実離れした美貌というわけでもなく、守ってあげたくなるような可憐さもない。

弱々しい人や目立ち過ぎる美人だとそもそもボーンの逃避行についてこられないのでちょうど良いかも。

そこがまた安っぽくなくて良かったりします。ドイツが誇る実力派女優。

ボーンと逃亡するうちに絆ができて、唯一無二の存在になります。王道だけど許せちゃう感じ。

 

3作目のネタバレをします。

 

ロマンス要素が控えめなのがハードボイルドで良いところですが、3作目『ボーン・アルティメイタム』では彼が記憶を失う前に知っていたと思しき女性に出会います。

おそらく同じ年頃の女性ニッキーです。

成り行きでボーンに協力することになりますが、本来なら命の危険があっても協力は許されない立場です。

苦悩するボーンに共感し、多分この人は彼とそう言う関係にあったのかなと思わせる一言を呟きます。

でも、感動の再会シーンになったり、2人で追っ手から逃げることを選んだりはしません。

生き残るためにそれぞれの道に逃げます。

ボーンの精神衛生を心配するいちファンとしては、素敵なパートナーと会って一緒にいてほしいのですが、如何せんハードボイルドなので致し方ありません。

はあ。

 

まとめ

続編やそのまた続編ができてしまうのも納得のかっこよさでした。

ボーン・スプレマシー』や『ボーン・アルティメイタム』でも主人公に容赦ない魔の手が伸び、息つく間がありません。

手に汗握りながらボーンを応援し続けたくなる映画です。

ボーン・アルティメイタム』終盤では戦闘が激しすぎて「これじゃ主人公なのに生き残れないかもしれない!頼む!無事に生き残ってくれ!!」と祈り続けました。

終わり方もどれもかっこよかったです。

個人的にマルチリンガルへの憧れが強いので、ボーンが行く先々のヨーロッパの国で現地語を喋っているところが高ポイントでした。

英語のほか、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、フランス語などを話している描写があります。

 

映画『ノッティングヒルの恋人』

アラサー勢も夢中になれる恋愛映画をご紹介します。

個人的にはイギリスを代表する恋愛映画と思っています。

同分類で『ラブ・アクチュアリー』を挙げる方も多いですが、私の中では不動のNo.1です。

というか、もっと早く観れば良かった!
名作名作と言われてたのにあらすじが安っぽく感じて食わず嫌いだったのを後悔。

  

 

《あらすじ》

ロンドンはノッティング・ヒルで旅行書専門の書店を営むウィリアムは、友人に恵まれつつも仕事・恋愛ともに冴えない日々を送っている。

ある日、書店にハリウッドのスター女優アナ・スコットが現れ、ウィリアムに連絡先を伝えて行く。

その日はウィリアムにとってのみならず、アナにとっても、別世界の住人との唯一無二の恋愛の始まりだった。

 

ディティール描写の妙

小ネタやクスッとなる人物描写が出し惜しみのないペースで仕込まれていて、飽きさせない映画です。

日本のドラマで言うとクドカン作品『あまちゃん』や『タイガー&ドラゴン』を思い出させます。

登場人物のキャラが立っていたり、細かい描写に妙なリアリティがあったりして、いつの間にか登場人物や物語の世界観を好きになってしまう感じです。

この映画については、主人公ウィリアムの「どこにでもいる普通のお兄さん」ぶりが良い。

金持ちでもなく、モテまくるわけでもない彼が、映画スターのアナに戸惑いながら近づいていく様子を見守るうちに、観ている人間はいつの間にか応援態勢に入ります。

図らずもメディア関係者のふりをすることになってしまった場面では、ウィリアムと一緒にはらはらしながらもつい笑ってしまいます。

一方で、普通のお兄さんぽくしててもヒュー・グラントは充分に見目麗しいので、眼福も得られること間違いなしでしょう。

ジュリア・ロバーツはハリウッド女優ながら地に足のついた大人の女性を演じています。

気品が溢れながら人間味もある、こちらも思わず好きになってしまう憎いキャラクターです。

 

名脇役の友人たち

ウィリアムのルームメイト・スパイクを始めとした個性豊かな友人たちも見どころの1つです。

仕事や生活の背景は違うけれども、打ち解けた様子から仲の良さが見て取れます。

皮肉の効いた冗談も気まずくならずに言い合える雰囲気。冗談がいちいち面白いのも良いです。

アナが来た時には心底たまげつつも温かく迎え、ウィリアムの恋愛の行く末を一緒に心配してくれます。

終盤、友人一同力を合わせてとある作戦に踏み切るところは恋愛映画史に刻まれる名場面ですね。

 

まとめ

コメディとして完成度が高いからなのか、イギリス的皮肉が成せる技なのか、王道恋愛映画な展開に嫌味がありません。

こんな夢みたいな恋ないでしょーと思いつつ見始めたのに、親近感のある人物描写に引き込まれてしまいました。
ブリジット・ジョーンズの日記と同じく、主人公の恋を応援する友達がみんな温かくて良い。

 

話の内容とは関係ないけど、イギリス英語良いなってまた思ってしまいました。
長らくロンドンは猥雑なイメージが強くて大陸ヨーロッパや北欧のが綺麗だよなあと思ってたけど、ノッティングヒルという街の雰囲気が魅力的に見えました。

 

 

映画『容疑者Xの献身』

言わずと知れた探偵ガリレオシリーズの映画編第1弾。

いつもの福山雅治柴咲コウコンビのかっこよさもさることながら、堤真一の存在感が印象的。

 

 

《あらすじ》

川沿いで中年男性の遺体が発見され、草薙刑事と内海刑事は捜査に乗り出す。

遺体となっていた富樫慎二なる男性は、離婚後、懸命に働いて生計を立てる元妻に金をたかっている、だらしのない男だった。

実は元妻の花岡靖子は、ある夜自宅を訪れた富樫と言い争いになり、殺意はなかったもののもみ合いの末に彼を殺してしまっていた。

犯人の疑いは当初花岡靖子に向けられたものの、やがて捜査は行き詰まってしまい警察は頭を抱える。

帝都大学教授の湯川は、いつものように警察から相談を受けて捜査に協力する。

そして、被害者の元家族である花岡母子の隣人が、大学の同級生石岡であることが判明する。

 

ドラマシリーズとの違い

ドラマのみどころは湯川教授と内海刑事の漫才ですが、映画では一貫して重々しい空気で、漫才どころではありませんでした。

ドラマ第2シーズンの放送後公開された映画第2弾『真夏の方程式』も終始シリアス。

真夏の方程式』はタイトル通り夏の話なので、真冬が舞台の本作よりはずっと明るい空気ですが。

この切替えは正解だと思います。内容的にコメディでお送りするのは難しい。。。

ドラマでは浮世離れした天才ポジションを占める湯川教授が友人を思う描写があるのも印象的です。

 

石岡と花岡母子

最大のみどころは、堤真一演じる石岡という人物です。

石岡は湯川の大学時代の同期で、互いにとって数少ない友人のうちの1人です。

彼は数学の研究者として将来を嘱望されながらも、家庭の事情で研究の道を諦め、数学教師になります。

学習意欲の低い高校の生徒が、勉強まして数学なんかに興味を持つはずもなく、石岡は仕事に生き甲斐を見出そうとは思っていません。

独身でパートナーや一緒に出かけるような友人はおらず、ただ淡々と毎日を送っています。

年齢的に、これから新しい友人が増える機会はなさそうだし、恋愛をしようともしていない。

質素だけれど明るく仲良く暮らしている花岡母子とは対照的な存在です。共通点といえば、同じアパートの同じ階に暮らしていることだけです。

その石岡が彼女たちを救い、警察の捜査を撹乱するために、ある謎を用意します。

助けても何の得もない相手をなぜ石岡は助けようと思ったのか。

我々観ている側も、花岡母子も、最後まで石岡の真意を思って揺れることになります。

 

石岡と湯川

帝都大学の学生だった頃、石岡と湯川は友人でした。仲違いしたわけじゃないけれど、今も頻繁に会っているという描写はなく、事件をきっかけに久しぶりの再会を果たします。

 湯川は物理、石岡は数学と、分野こそ違えど、2人は他の学生たちより抜きん出た能力を持っているという共通点がありました。そして、自分の専攻分野に夢中になるだけの意欲があった点も一緒でした。

湯川は大学に残り、研究を続けて教授になります。一方、石岡は数学の道を離れて高校の教員になりました。

そして、湯川は草薙という友人がいたり、時には内海と漫才をしたりしていますが、石岡はガチぼっちのようです。

かつて同じように学問に夢中になっていた2人が、今では全く違うポジションにいることが淡々と描かれます。

石岡の用意した謎を解こうと挑むのは湯川ですが、これまでの人生で諸々の夢を諦めなければならなかった石岡のトリックを見破ることは果たして正しいことなのか、観ながら考えさせられてしまいます。

これ以上のネタバレを控えるために書くのはここまでにしてみますが、私だったら、謎の全容に気づいても明かさないラストを描くだろうと思います。

そこで空気読まないのが文系人間の想像の及ばないところです(偏見)。

でも、そこで手加減しないことが湯川にとっての石岡に対する誠意なのかもしれません。

同じ学問の徒だった身として、持てる限りの知性で勝負し、解き明かした事実に向き合うことが、疎遠になってしまった友人への最後の向き合い方だったのではないかと思います。

 

まとめ

ラストでタイトルの意味がわかる映画です。

ガリレオシリーズはドラマも映画も小説もほぼ全て楽しみましたが、解いても誰も幸せにならないんだから謎解きすんなよ!と思った話は後にも先にもこれだけです。

上では書かなかったけれど、松雪泰子が花岡靖子を演じたのはかなりのはまり役だったと思いました。

綺麗さの醸し出す非現実感がありつつも、薄幸の美女感もしっかりにじみ出ていて、ナイスバランスだった。

そして、いつも頼もしい社会人を演じているイメージの堤真一が、地味で暗くて無口な男性になりきっているのは驚きでした。

スクリーンの中で背景に溶け込んでしまいそうな存在感の希薄さが、社会の無名の一員として埋もれた姿をこれでもかと体現しているようで、観ているだけで切なくなりました。とくに福山雅治と並んだ時の絵面が。

俳優さんは画面の中で目立つだけではなく、目立たなくなる演技もするんだと思って衝撃的でした。

人間って何なんだ、愛って何なんだ、と考え込んでみたいときにお勧めの一本です。

 

 

 

映画『メラニーは行く!』

ハリウッド映画のご紹介です。

内容に合ってて良い邦題だと思うのですが、原題のSweet Home Alabamaも名タイトル。

 

 

《あらすじ》

NYでファッションデザイナーとして成功を収めたメラニーは、毎日仕事に追われながらも華やかで充実した日々を過ごしている。

ある日彼女は交際相手である議員の息子からティファニーの婚約指輪を贈られ、プロポーズを受ける。

誰もが憧れる状況に身を置く彼女だったが、故郷には昔結婚した夫がいた。

ラニーは新しい生活を始めるため、現夫と離婚しようとアラバマ州の実家に帰省する。

 

こんな時におすすめ

スカッとするラブコメが見たい、

前向きな気持ちになりたい、

という時にお勧めです。

ヒロインのメラニーの前向きなキャラクターが映画全体の雰囲気を明るくしてます。

また、メラニーが現在暮らすNYと、故郷のアラバマの田舎を壮絶なまでに対比してネタにしています。

田舎ののんびりした雰囲気や、クローズドコミュニティの団結力を楽しめます。

 

みどころ

ラニーが離婚交渉に訪れると、現夫のジェイクは了承せず抵抗します。

そりゃそうだ。あっさり応じたら映画終わっちゃうので。

目的を達成するまでメラニーは帰れないので、しばらく故郷ピジョン・クリークに滞在。

ジェイクとの過去を回想したり、ばっちり所帯じみた同級生たちに対面したりします。

お互いに好きだったから結婚したわけだし、若いころの麗しい思い出も沢山あります。

また、NYへ旅立つ頃に諦めたものを思い返したり、

自分が出て行った後にジェイクがどんな気持ちでいたかを知らされたりします。

 

大都会に出たメラニーが故郷とのギャップを感じる印象的な場面が、銀行に行く場面です。

お金をおろしたいけどATMがなくて窓口に行くメラニー。

窓口にいたのはかつての同級生で、帰省してきたことが即バレます。

ここまでで既に充分田舎の恐ろしさが感じられます。

彼女の所帯じみた会話に付き合いながら、「ATMはないの?」と訊くと、「ああ、あれね。うちは客とのふれあいを大事にするから」と返ってきます。

とりあえずATMはないし、アラバマの銀行の接客が異様にハイレベルなことが伝わりました。

 

少年少女時代を過ごした場所と、大人になってから暮らした場所が違う人は、たくさんいる。

でも、2つ以上の場所で、全く同じ顔を持って生きている人は恐らく少ないのではないかと思います。

故郷を離れていた時間が長ければ長いほど、自分の現状とのギャップは大きく戸惑います。

かつては同じ教室で学んでいた同級生ともバックグラウンドが変わってきます。

でも、それも明るく乗り越えてるのが良いです。

 

アメリカ南部と北部について

ラニーのお父さんは南部連合と呼ばれるサバゲーに興じています。

アメリカ南北戦争は、NY州などを始めとした北部と、アラバマ州などを含む南部との間で行われた内戦です。

同時多発テロまで外国からの攻撃を受けたことがなかったアメリカ本土が、唯一戦場となったのが南北戦争です。

その南北戦争を模してサバゲーするらしい。

懐古主義なのか、男のロマンなのか、南部人に生まれた誇りなのか、みんな楽しそう。笑

 

南北戦争を題材とした作品としては、小説『風と共に去りぬ』があります。

読んだとき、戦中から戦後にかけての南北対立の激しさが衝撃的でした。

奴隷解放の受け止め方が南部人と北部人で全然違ったり、

南部が敗北した後の北部による圧政が厳しかったことなどなど。

もちろん現代ではあからさまな対立はありません。

が、今でもうっすらと「鼻持ちならない都会人の北部」「田舎者だけど熱い魂を持った南部」と言ったステレオタイプは生きているのかなと感じました。

これが終盤の「南部の勝利だ!」発言につながるんですねー。

 

まとめ

都会に慣れてしまった人が田舎に再適応できるのか?という疑問は残しつつも、やっぱり故郷いいわーとなってるメラニーを見るとめでたしめでたしと思えました。

ラニーと離れてしまった後のジェイクが、くさらずに仕事の実績を着々と積み重ねていたところが憎いなーと感じてしまいました。

好感度高すぎる。

世の中にもっとこんな楽しいコメディが沢山あれば良いのになー。

 

映画『鴨川ホルモー』

久々に邦画のご紹介。

原作の小説も好きです。

 

 

《あらすじ》

二浪の末、晴れて京都大学に合格した安倍。

気づけば新歓ラッシュも終わってしまったが、葵祭のエキストラのアルバイトからの帰り道でサークルの勧誘を受ける。

残り少ない新歓のチャンスと思いコンパに参加しただけのはずだったが、何やかんやでそのサークルに加入してしまう。

しかし、そのサークルとは京都の四大学で小さな妖怪を使った戦い「ホルモー」を繰り広げる京大青竜会だった。

 

奇想天外なあらすじですが、ファンタジーとしてのみならず大学青春ドラマとして成立しているので心配は要りません。

 

同級生の面々

主人公の安倍は、二浪という以外は普通の享楽的な大学生で、物語の語り手です。

極度の鼻フェチで、同じ新入生で憧れの人・早良さんに近づくべく京大青竜会に入ります。

山田孝之が外さない演技を見せています。

 

安倍の親友となる高村は、お洒落じゃないけど帰国子女です。

穏やかで、血の気の多い芦屋と何かと対立する安倍を宥めたり、ナイーブなところもあるけどとてもいいやつです。

 

芦屋は同級生の中でリーダー的位置に立とうとしている血気盛んな新入生です。たぶん意識高い系です。

飄々とした安倍と何かと気が合わず、悪人ではないけど悪役の立ち位置にいます。

 

華やかな早良さんと対極に位置するのは、大木凡人みたいな髪型をした楠木ふみ。

無愛想で何を考えているのかわかりませんが、終盤に意外な一面が明らかになります。

栗山千明みたいな美人にこんな役できるの?と思ってましたが、楠木を演じている間は見事なまでに美人オーラゼロです。

あんな整った顔の人からも華を取り去ってしまう凡ちゃんヘアーと眼鏡の破壊力。

 

高村と楠木(凡ちゃん)に関してはこんな奴いないだろ!と言いたくなりますが、安倍と芦屋については大学生あるあるが詰まっていると思いました。

安倍のさだまさし傾倒ぶりは特徴的ですが。早良さんの前で突如語り始めちゃうところは名シーンの1つでしょう。

 

 みどころ

小ネタや意外な展開が面白いので、内容について詳しくは書かないことにしたいと思います。

個性豊かな京大生たちの掛け合いを楽しみつつ、京都大学立命館大学京都産業大学龍谷大学、ホルモーの試合の展開を見守っていただければと思います。

大学対抗戦的なイベントで目を血走らせる奴いるよね…社会人になっても…と芦屋を見ながら思ってしまいました。

京大青竜会は、妖怪を率いて試合をするサークルであることは新入生には明かさず、加入してしばらく経ってから告知するスタイルです。

毎年不思議と部員が集まるそうですが、一応逃さないためなのか「我々は普通のサークルです」「普通のサークルです。ごく普通の。ありふれた」を繰り返す姿に笑ってしまいました。

普通じゃないよ。

普通のサークルはそこ強調しないよ。

 

あとは、背景に映る京都の町並みが素敵です。

各種お祭りの雰囲気も華やかで、それぞれの場面を盛り上げています。

 

爽やかに笑いたいなー大学生コメディ楽しみたいなーというときにお勧めです。

原作の小説は映画以上に小ネタが仕込まれていますので、映画が気に入った方はぜひ原作や、番外編短編集の『ホルモー六景』もご覧ください!

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』

言わずと知れたイタリア映画の不朽の名作をご紹介します。

イタリア映画はあまり観ていないのですが、この作品は人類を代表する名作に間違いなく入ると思います。

 

 

 《あらすじ》

イタリアはシチリア島の小さな田舎町で、唯一の娯楽施設としてたくさんの村人を楽しませている映画館、シネマ・パラダイス。

映画が大好きな子どもトトと、中年の映写技師アルフレードとの交流を軸に、映画、青春、故郷、人生などを描く。

 

こんな時におすすめ

ポジティブな気持ちになりたい時に観るのをお勧めします。

観終わった後に「いやー、映画ってほんっとにいいもんですね!」という言葉が出てきてしまう作品No.1です。疑うことなく。

人生の中で直面する出会いや別れや、喜びや悲しみが余すところなく盛り込まれていて、多くの人にとって何かしら共感できる場面があると思います。

苦かったり甘かったりする記憶を思い起こしつつ、「いろんなことがあるけど、それでも人生っていいな」と感じられます。

人生ひよっこの私が見てもそう思うので、もっと年取ってから見たら泣きすぎて過呼吸になるかもしれません。

 

少年の成長

恋愛とか友情とか一つのキーワードに留まらない、人生そのものを描いた映画だと思いますが、あえてテーマを挙げるとしたら「少年の成長」だと思いました。

映画の中で、幼い子供だったトトは成長して大人になります。

映画に夢中になったり、お母さんに怒られたり、大切な人が年老いるのを見たり、恋をしたり、故郷を離れたり、仕事で成功したりします。

トトはお金持ちでもなく、勉強ができるわけでもなく、特別な才能があるわけでもありません。

感情が豊かで可愛らしい、子どもらしい子どもです。大人に怒られたりはしますが、健やかに育って元気に暮らしています。

村やシチリア島の外を知ることができるのは映画だけで、大人も子どもも夢中になって観ています。村人の純粋な反応に思わずくすっとなる。

温かい気持ちで思い出せる子ども時代があることは、とても幸せなことだと思います。

それに続く少年時代も爽やかで微笑ましい。今風に言うと「リア充爆発しろ」って感じです。

 

その後アルフレードが、幸せな子ども時代・少年時代の思い出の詰まった村を出るようトトの背中を押す時がやってきます。一番好きな場面。

アルフレードはトトに、都会へ出てより広い選択肢と可能性を求めなさい、小さな村に閉じこもったまま人生を終えてはいけない、と諭します。

唯一無二の親友でありながら、人生の先輩でもあるアルフレードが言った言葉は重みがあります。

彼にとっても楽しい思い出がたくさんあるからこそ、アルフレードは強い言い方をしたのかもしれません。

いつでも待っている、帰っておいでと言ってくれる相手がいたら、帰ってきてしまうかもしれない。

トトに一人前になって欲しいからこそ、新天地でやるべきことに真剣に向き合ってほしいからこそ、厳しい激励の言葉を贈ったのではないかと思っています。

こういうことを言える大人はなかなかいないと思います。特に自分自身はもう小さな世界を出ることができない立場の時は。

もし、自分がその場所に留まるしかない運命だったら、大切な人にはなるべく離れて欲しくないと感じてしまうでしょう。

堂々と送り出したアルフレードの器の大きさが印象的でした。

 

まとめ

子ども時代というありきたりなモチーフが、これほど古今東西の映画ファンをノックアウトしてしまうとは、誰が想像したでしょうか。笑

古い映画だし子ども出てくるし、あざといんだろうなあ…と思って観始めたら、見事にやられてしまいました。 

いつ観ても素敵な映画です。

たくさんの人に、郷愁に浸りながら爽やかに号泣してほしいと思います。