本と映画と時々語学

書評、映画評など書き綴りたいと思います。

母の日や父の日に、家族について考えるおすすめ映画

今月は母の日があり、来月は父の日があります。

家族に関わりのある映画で、今まで印象に残った作品をご紹介します。

ナオミントさんのこのページを見てから、テーマに沿って映画を紹介するのをやってみたくて仕方なかったので、ついにチャレンジしました。

minmin70.hatenablog.com

いつか個別にレビューを書いてみたい映画ばかりで、どれもおすすめです。

私はまだ子どもどころか結婚もしていないので、子目線の選定になりますが、どなたかの映画選びの参考になれば幸いです。

 

 

母と子の映画

ここよりどこかで

 あどけなさの残るナタリー・ポートマンと、『テルマ&ルイーズ』のスーザン・サランドンダブルヒロインの母子に据えた珠玉のハリウッド映画。

奔放な母に振り回される娘と、自分なりに娘を愛していても伝わりづらい母。

ラストの展開がとても好きです。

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オール・アバウト・マイ・マザー

 息子を亡くした母が、1人旅に出て様々な母と子に巡り会うストーリー。

 スペイン映画で、ペドロ・アルモドバル監督作品です。

素行が荒れている娘を心配する母、エイズにかかった後妊娠した娘とその母、などなど。

母たちと娘たちの姿を淡々と描いて進み、ストーリーに劇的な仕掛けはないのですが、見終わった後は何だか元気になれる作品です。

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母の眠り

 レニー・ゼルウィガー演じるエレンが、がんにかかった母(メリル・ストリープ)の看護のため実家に戻ってくる。

しかし、長らく離れていた両親とのコミュニケーションや母の看護は一筋縄ではいかないうえ、病魔は確実に母の体を蝕んでいきます。

母が病気による痛みを打ち明けられないことを看護師に指摘されたり、父が何を考えていたのかわからなかったり、親子といえど意思の疎通が簡単にできるわけではないことを淡々と訴えてきます。

しかし、良妻賢母的な母の生き方の大変さを実感したり、家族が理解を深め合う過程も描かれている人間ドラマです。

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父と子の映画

クレイマー・クレイマー

大人しい妻から突然離婚の意思を伝えられ、驚愕するワーカホリックのテッド(ダスティン・ホフマン)。

状況が呑み込めない彼の前で、妻(メリル・ストリープ)は彼と幼い息子ビリーを残して家を出てしまう。

まともに話したこともない小さな息子と初めて向き合う日々が始まるのですが、最初は食事も作れず悪戦苦闘の毎日。

ようやく新しい生活が軌道に乗り始めた頃、妻から正式に離婚の申立てがされます。

家庭の大切さを知った今になって、妻との法的なつながりも、やっと仲良くなれたビリーとの絆も失われてしまうかもしれない事態に。

テッドは彼なりの思いを妻にぶつけるのですが…。

母であり妻である女性を失った2人が徐々に絆を深めていく様子や、テッドが初めて職業人だけではなく家庭人であることにも向き合う姿が丁寧に描かれています。

女性の社会進出や、ワーク・ライフ・バランス、離婚など、働き方と家族の在り方をめぐる様々な問いかけを含んだ作品です。

  

ベルンの奇蹟

ワールドカップスイス大会のあった1954年を舞台としたドイツ映画。

シベリアに長年抑留されていた父親が、母と3人の子どものもとに久々に戻ってくる。

 しかし、戦前の厳格なドイツの父像を押しつける父親に家族は反発。

家族とのつながりを回復したい父は、サッカー好きな末っ子(彼の記憶に父親の姿はないので、ある日突然家に知らないおっさんがやってきたかのような状態)に何かをしてやりたいと懸命に考えます。

一方、末っ子が父のように慕う若きサッカー選手はワールドカップの開かれるベルンへ。

西ドイツ代表の戦いと、ある家族の物語を絡めた珠玉の作品です。

父子がぎこちなく距離を縮めていく様子が重要なストーリーラインの一つですが、家族と馴染めない父をとりなし、父がした辛い思いを理解するよう末っ子に語りかけるお母さんの気丈さに惚れました。

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 色々と考えさせられる映画から、明るく楽しめる映画までご紹介してみました。

ご参考になれば幸いです。それではまた!

 

  

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