本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画『ラブ・アクチュアリー』

クリスマスにぴったりの恋愛映画をご紹介します。

もう紹介され尽くしているのは重々承知の上で書きます!

 

 

あらすじ

クリスマスの5週間前、ロンドンでは様々な人々が冬の一日を過ごしている。

結婚式を挙げるピーターとジュリエット、歌手としての再起をかけてかつての作品をリメイクするビリー、傷心の小説家ジェイミー、初恋に悩む少年サム、若き希代の首相デヴィッド、同僚に片思いするサラ、などなど。

クリスマスに向け、街が慌ただしく賑やかになるなか、それぞれの恋や愛も特別な場面を迎える。

ジェイミーはフランスで執筆に励むなか家政婦のオーレリアと親しくなり、デヴィッドは官邸で働くナタリーの窮地を救う。

サムはクラスメイトに振り向いてもらうためドラムの練習に励み、ジュリエットは心を開いてくれない夫の親友を訪ねる。

大都会ロンドン(と少しその他)で、クリスマスまでに様々な愛と絆に触れる人々の横顔を描く。

 

それぞれの愛とクリスマス

この映画は、様々な人たちの人間模様を描くオムニバスの群像劇です。

正しくはグランドホテル方式と言うそうで、ある場所(本作の場合、ざっくりロンドン)に集まった様々な人たちの人間模様により物語が展開します。

それぞれの物語が緩やかに交錯しつつ映画が進み、個々の人物のストーリーのほか、「この人とこの人はこういう関係だったんだ」「この人がここで再登場するのか」と言う驚きも、楽しみどころの一つです。

独身者同士が出会って恋をして、という王道の恋物語だけでなく、夫婦愛、小さな子の初恋、兄弟愛、人生の同志としての愛、など様々な愛と絆が描かれます。

すべてがハッピーエンドになるわけではなく、ほろ苦い結末を迎えるストーリーもあり、それぞれ目が離せません。

誰もがどれかに共感したり、懐かしくなったりしてしまう多彩な物語が詰め込まれています。

 

イギリスを代表する俳優たち

この映画に出演しているのは、どれもイギリスを代表する俳優ばかりであることに驚かされます。

ヒュー・グラントアラン・リックマンエマ・トンプソンコリン・ファースキーラ・ナイトレイなどなど、映画好きなら何度も名前を見たことのある人ばかりです。

しかし、全員が実力派俳優なのでちゃんと演じている役に見える(過去のイメージが邪魔して見づらくなるようなことがない)し、平均レベルが高いので特定の誰かが浮いてしまうこともありません。

また、10ものストーリーが交錯するので次々に場面が切り替わります。

全員がバランスよく役割を振られており、誰かだけにスポットライトが当たり過ぎることがないので、濃すぎる面々もいい感じに緩和されていました。

Mr.ビーンで有名なローワン・アトキンソン以外は。

彼だけは、スクリーンに登場する時間が短いにも関わらず、圧倒的な存在感を放っています…もちろんいい意味で。

 

コメディも青春もリアルも取り混ぜる

ナタリーのそそっかしさが可愛いデヴィッドとの恋が王道的かと思えば、

マークの思いが切ない三角関係、熟年夫婦の秘かな危機、サラの恋の思わぬ障壁など、よくあるラブコメでは描かれない展開も織り込まれています。

叶わない(or未遂の恋)を描けるのはグランドホテル形式ならではかもしれません。

単独で扱うと暗くなったり重くなったりしますから。

かと思えば、「ミュージシャンは変な奴でもモテる!だから音楽をやればいいんだ!」という純粋な(?)思いで奮闘するサムの姿は甘酸っぱすぎて思わず応援してしまいます。

「この子はわかってる!」と内心叫んでしまいました。

とにかく酸いも甘いも色々なストーリーが取り混ぜられているので、どんな人でもどれかに共感したり感動したりしながら楽しめる映画です。

 

おわりに

いくつものストーリーがあるうえ、一つ一つのボリュームは抑えめのため、紹介が難しい(どの人物に注目しようか迷う&語り過ぎるとその人の話を全ネタバレしてしまう)のですが、好きな映画の一つなので書いてみました。 

監督・脚本を務めたリチャード・カーティスは、空港を行きかう人々を見ていてこの映画のアイディアを思いついたそうですが、観終わった後にその話を聞くと「確かに」と納得できます。

それぞれの愛のストーリーをほのかに交錯させているところは、多数の人がすれ違う空港の雰囲気を彷彿とさせます。

無邪気な子供も、中年の危機にある大人も、一生懸命生きる若者も、ちょっと頭の足りないヤンキーも、みんなそれぞれ幸せになればいいじゃない!と思わせてくれる映画です。

 

  

 

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