本と映画と時々語学

書評、映画評など書き綴りたいと思います。

映画『ジェーン・エア』

名作文学作品を原作とした、イギリス映画のレビューです。

原作の小説はイギリスの女流作家シャーロット・ブロンテによるもの。

 原作は読んだことがありませんので映画に絞ってネタバレしつつご紹介します。

 

あらすじ

ある嵐の夜、 牧師のリヴァースの家に、ずぶ濡れで息も絶え絶えの若い女性が現れる。

彼女はロチェスター邸で家庭教師として働いていたジェーン・エア

ジェーンは孤児として預けられた叔母の家で辛い幼少期を過ごした後、衛生状態の悪い寄宿学校に入れられた。

その後、学校での教職を経て家庭教師の仕事を得たのだった。

辛い人生に光が差すかのように、邸宅の主であるロチェスターと愛し合うようになり求婚されるが、結婚の直前になって彼に狂人の妻がいることが明るみに出る。

 

 

 

元祖少女小説

少女小説の祖といっても良いんじゃないでしょうか。

ロチェスターとの身分を超えた恋、

そこに現れるどうしようもない障壁、

失意の中で手を差し伸べてくれるリヴァース牧師。

 どれも、いつ何時少女小説ないし少女漫画の要素に使われてもおかしくない…!

辛い子供時代を過ごしていると言うところも、シンデレラストーリーには欠かせない背景です。

 

自分を持ち自立した女性

叔母の家にいたときには、叔母だけでなくいとこにも虐待される日々を送っていたジェーンですが、寄宿学校では、決して満たされているとは言えないながらもヘレンと言う親友に出会います。

ヘレンは衛生状態の悪さから病気を患って亡くなってしまいますが、ジェーンは幸いにも不衛生な寄宿舎での生活を生き抜き、学校を卒業します。

この辺から、だんだんと大人として自立していき、周りの大人の意思や環境に翻弄されるだけの存在ではなくなっていきます。

しかし、身分を超えて愛する人を自分で選んだところで、ロチェスターに妻がいることが発覚します。

キリスト教において重婚は許されません。

ジェーンは絶望に打ちひしがれ、リヴァースとともに宣教のためイングランドを離れることを選びかけます。

しかし、彼が呼んでいるという直感から、飛び出して来た時と同じ必死さでロチェスター邸を目指し、ロチェスターとの再会を果たします。

愛する人を身分に左右されず自分で選び、ロチェスターが出会ったときと変わり果てた姿になっていても、一緒にいることを選択するジェーンは、強い意志を持った主人公として魅力的に映ります。

 

イングランドの田園風景

イングランドの美しい田園風景の見所の1つです。

暗い時や曇りの天気ではとことん陰鬱に見えるイングランドの自然ですが、晴れている時や明るいときには本当に美しく見えます。

 

おわりに

 飛び抜けて美しくはないが、意思の強いヒロインが悩んだ末に愛を掴む話です。

ラストシーンは思わずホロリときます。

胸が一杯になるラブストーリーをお探しの方におすすめです。

 

 

  

 

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