本と映画と時々語学

書評、映画評など書き綴りたいと思います。

ゲーテ・インスティテュートのドイツ語資格

 先日、日本国内でドイツ語能力を証明してくれるドイツ語検定について紹介したので、今後は国外で(主にドイツ本国で)通用する資格について書きます。

 

 

資格試験の主催者

ドイツ本国でドイツ語資格の試験を実施しているのは、ゲーテ・インスティテュートです。

ゲーテ・インスティテュートはドイツ政府の文化広報機関で、ドイツ文化に関する情報発信のほか、語学コースや資格試験を各国で実施しています。

日本では東京・横浜・大阪・京都に拠点を置いています。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/index.htmlGoethe-Institut Japan

 代表として東京拠点(東京ドイツ文化センター)で行っている検定試験のページをこちらに貼っておきます。

ドイツ語検定試験 - Goethe-Institut Japan

 検定試験の種類

検定試験のページでは、レベルがA1、A2、B1、B2、C1、C2の6つに分けられています。

初見の方には何のこっちゃと言う感じですが、これはドイツのみならずヨーロッパ全体で定められた語学力の目安です。

ざっくり整理すると、Aが初級、Bが中級、Cが上級です。

アルファベットの後ろの数字が大きいほどレベルが高いことを表します。

詳しくはこちらでまとめられていたので、リンク先をご覧ください。

www.efjapan.co.jp

 

実際にドイツの大学へ留学する際に求められるレベルは、C1~C2あたりで、C1ないしC2の検定試験に合格するか、TestDaFと呼ばれる試験で各大学の基準を満たす成績を収める必要があることが多いようです。

 

TestDaFは大学入学資格としてドイツ語を学んでいる人のために行われている試験で、読む・聴く・書く・話すそれぞれの項目があることは他の試験と同じですが、出題内容が大学で扱うトピックに特化していることが特徴です。

また、成績は読む・聴く・書く・話すの各項目で個別に5段階評価がつくので、どれかが悪いと他の項目が良くても志望大学に申し込めないことがあります。

総合点ではなく、「全ての項目で4以上であること」などの要件をクリアする必要があります。

 

ドイツ語検定との違い

ドイツ語検定では「難しい筆記試験の問題に答えられるか」が大勢を決めるのに対し、ゲーテの検定試験では「総合的に使いこなせているか」がより求められます。

書く・話すと言ったアウトプットが求められる問題の比重も、ドイツ語検定と比べてかなり高いです。

リスニングの問題も、上級になればなるほど複雑さが増してきます。

また口頭試験では、「それなりの量を話せるか」だけでなく「設問に対して論理的に回答しているか」という観点が正確にチェックされます。

マニアックな知識はドイツ語検定ほど問われないけれど、アウトプットの難易度としてはドイツ語検定より高めだと感じます。

しかし、前述のようにA1~C2の基準はドイツだけでなくヨーロッパ各国で共通のレベルを示すものですので、たとえば「ドイツ語がB2レベルです」と言えば、ドイツ国外であっても「なるほど中級くらいまで喋れるんだな」と認識してもらえると思います。

 

なお、検定料はドイツ語検定と比べてお高いです…学生時代にほとんど受けなかった理由の9割がこれでした。

 

おわりに

ゲーテの試験について大まかにご紹介しました。

すべての試験を受けたわけではないのですが、ドイツ語検定との違い等でどなたかの参考になれば幸いです。

ではではまた。

 

  

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