本と映画と時々語学

書評、映画評など書き綴りたいと思います。

映画『キューティ・ブロンド』

ヒロインが成長・活躍する痛快なアメリカンコメディをご紹介します。

思い切り笑ってスッキリした展開を楽しみたい時にお勧めです。

 

 

 あらすじ

学内クラブのスター学生エル・ウッズは、誰もの目を引くルックスとファッションセンスの持ち主。

彼女には将来を約束された恋人ワーナーがいたが、ある日「ハーバードの法科大学院に行くから遊んではいられない」と突然振られてしまう。

彼を取り戻そうと、猛勉強してハーバード法科大学院への入学を目指し始めたエル。

その先には、彼女自身も予想しなかった学生生活が待ち受けていた。

 

可愛いだけじゃないヒロイン

 天然ブロンドと可愛らしい顔、完璧なファッションに身を包んだエルは女子学生の羨望の的です。

ファッションビジネスを専攻しながら、自らのセンスを活かして課外活動もしています。

そんなキャラクターなので友人も沢山おり、こうしたコミュニケーション能力や人脈を作る力が後々にも活きてきます。

序盤では可愛いだけのヒロインに見える彼女ですが、それだけでは乗り越えられない壁にぶつかって真面目に勉強したりします。

また、持ち前の明るさと機転で厳しい状況でも味方や友人を見つけたりと、問題をきちんと解決してストーリーが進んで行くところが見所です。

基本的に育ちが良いので、見返りを期待せず誰にでもぽーんと善意のオファーができるところも彼女の強みです。

ポーレットや、同級生の真面目くんと友好関係ないしは同盟関係を築く過程は丁寧な伏線が張られていました。

可愛いだけで自然と何もかもうまく行ってしまう、という展開ならこんなにファンの多い映画にはならなかったでしょう。

エルが自力で目の前の課題に取り組んでいるところが、ヒロインとしての最大の魅力かもしれません。

 

第一印象にとらわれないこと

ブロンドの女性は可愛いけど頭が空っぽ、というのは英語圏のメジャーなジョークネタのようです。

実際にヒロインは「頭の良くない残念な女の子」と見られて不本意な扱いを受けたり、見た目だけを目当てに近づいてくる人間に出会ったりします。

しかし、基本的にまっすぐな性格のエルは、悔しさをバネに一念発起し、彼女をバカな女の子だと思っていた学生や教授を見返したり、実力がなければ手にできない実績やポストを手に入れていきます。

自分に対する第一印象を次々覆して行く過程が痛快で、見ていてスカッとすること請け合いです。

また、彼女が本気でぶつかって行ったことによって、第一印象とは違った一面を見せてくれる人も出て来ます。

嫌な奴だなーと思っていたのに、自分が一生懸命やっている姿を見ていつの間にか応援してくれる人になっている。

そうした嬉しい驚きが隠されているのも、この映画の楽しみの1つです。

 

頑張った成果は思わぬ形で

最終的に彼女は、当初思い描いていたのとは全く違う未来を手にします。

しかし、それもリアルな人生っぽくていいですね。

 「こんな自分になりたい!」と思って勉強や仕事を頑張っていても、報われたのは当初の想定と違う形だった⇒だけど結果オーライ、この道で頑張ろう、ということは良くあります。

映画序盤での観客の期待・想定を良い意味で裏切っているところも憎い演出です。

続編ができるのも納得の面白さでしたので、こちらも是非観てみたいと思います。

 

  

 

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