本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画『ラ・ラ・ランド』

話題の名作を、ついに観に行ってきました!

前回挑戦した時は未遂に終わってしまったので、2度目の正直!

今回もネット予約だけでほとんど席が埋まってしまっていたので、休日に観たい方は早めに席を押さえる必要がありそうです。

上映規模はだんだんと縮小しているけれど、それに対して観たい人はまだまだいるという感じがします。

ネタバレまじえて書いていきたいと思います。

kleinenina.hatenablog.com

 

 

あらすじ

大学を中退してハリウッド女優を目指すミアと、自分のジャズバーを持つことを夢見る雇われピアニストのセバスチャン。

偶然の出会いが続いた2人はやがて恋に落ち、互いに励まし合いながら夢を追う充実した日々が続く。

しかし、夢を叶える途上で現実と目標のギャップに苦しんだり、安定した生活と夢を追い続けることの間で悩んだりと、次第に苦しい時間を重ねていく。

 

美しいミュージカル映画

初っ端からハイウェイの渋滞で歌って踊ります。

一人一人のエナジェティックなダンスと歌声に一発目から引き込まれました。

そして、その後に続くパーティの場面でより明らかになる、色遣いの美しさ。

各登場人物の着ている服や調度品が、カラフルで、配色も美しかったです。絵画みたい。

明るい気候のカリフォルニアを背景としていますので、鮮やかな色たちが一際映えます。

後半にも、序盤ほどの密度ではありませんが歌やダンスが入ります。

登場人物が歌う曲だけではなく、セバスチャンやその他のミュージシャンが弾くジャズ音楽も見どころの一つです。

 

物語の切なさ

既に映画を観た人のレビューをチラチラと拝見していると、「切ない」「叶わなかった願い」といったキーワードが出てきます。

私もこの映画の物語の大事なポイントは、「叶わなかった人生への追憶」だと思っています。

成功した人でも、幸せそうな人でも、過去のどこかで選べなかった人生の分かれ道に思いを馳せることがある。

だけど、それは責められるべきことでもなく、何が何でも選び直さなければならないわけでもない。

だって自分は一人しかいないから、選択肢は幾つあっても一つしか選べない。

それでも人生は続くんだ、と実感しました。

 

 

夢追い人の町

ヒロインのミアは女優を目指し、カフェでアルバイトをしながらオーディションを受ける日々ですが、ろくろく演技を見てもらえずに落とされることもしばしば。

もう一人の主人公セバスチャンは、レストランでピアノを弾いて日銭を稼ぐ日々。

しかし、陳腐で凡庸な曲を弾かされることに逆らい、クビになります。

その後は正統派ジャズへの情熱を持ちつつも、自分を殺して指示された音楽だけを弾いていきます。生活のために。

2人は夢と現実のギャップにもがきながら、一緒の時間を過ごしますが、セバスチャンの多忙さも手伝って、やがて決定的な破局を迎えます。

2人の気持ちが完全にすれ違ってしまう喧嘩の場面を見たときはぼろぼろ泣いてしまいました。

音楽や演技と言った芸能業界は、仕事の仕方、自身の売り込み方、いつまで仕事を続けるか、いつまでデビューを目指すかなど、自分で選ぶことが多い分かえって、「どうしたらいいんだ?」「どう判断するのが正しいんだ?」と悩むことも多そうです。

そうした悩みが、お互いにぶつけられてしまった結果、ミアとセバスチャンは一緒にいることを諦めます。

セバスチャンが多忙になりすぎたことも理由の一つですが。

ミアのルームメイトや、セバスチャンの音楽仲間など、LAには夢を追ってやってきた人たちが沢山います。

しかし、成功できる人は一握りだし、望むものすべてを手にできた人はきっといません。

忙しくなる中で何かを諦めたり、新しい世界に飛び込んでそれまでの人間関係と疎遠になったり、置いてきてしまった何かがあるんだろうな、と2人を見ながら考えてしまいました。

個人的に、2人を演じた俳優さんをこれまであまり見たことがなかったので、先入見・雑念なく感情移入して観ることができました。

 

過去の名作へのオマージュ

元々、過去の映画作品のパロディ・オマージュが多数仕込まれた作品と言うのは聞いていましたが、私が理解できたのは2つだけです。

・ストーリーの大枠がフランス映画『シェルブールの雨傘』に似ている

・『カサブランカ』のヒロイン、イングリッド・バーグマンの絵や写真が何度か写りこむ

シェルブールの雨傘』は、ネタバレ防止で詳しく言いませんが『ラ・ラ・ランド

の2人と大筋で経過が一致します。

カサブランカ』は、ミアが好きな映画として挙げており、同映画に出てくる窓の見える店でアルバイトをしていると話すシーンがあります。

 

私がわかったのはそんなもんですが、ミュージカルや映画全般にもっと詳しい人が見ると、こんなに元ネタが沢山見つかるそうです。↓

『ララランド』がオマージュしたミュージカル映画とのシーン比較 - アートコンサルタント/ディズニーやミュージカル、ビジネス情報サイト

すごいですね…驚き。

私はこの映画が好きですが、ここまで過去作品にのっとった場面が多いとなると、アカデミー作品賞を獲らせなかった理由は少し納得できるかなと思いました。

 

おわりに

賛否両論な映画と聞いていましたが、それもこの作品への期待値が高かったことの裏返しだと思います。

歌やダンス、音楽はいちいち好きになってしまうし、カリフォルニアの風景をバックに鮮やかに配色された映像も目を奪うものでした。

「人生」について考えてしまったぜ!という意味では、他国の代表選手『ニュー・シネマ・パラダイス』や『シェルブールの雨傘』に似た系統の味わいもあります。

なので、映画音楽や映像作品としての完成度についても、ストーリーの深みについても、期待していい作品と分類しています。

サウンドトラックはぜひお買い上げしたいと思います!

 

Ost: La La Land

Ost: La La Land

 

 

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