本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』

言わずと知れたイタリア映画の不朽の名作をご紹介します。

イタリア映画はあまり観ていないのですが、この作品は人類を代表する名作に間違いなく入ると思います。

 

 

 あらすじ

イタリアはシチリア島の小さな田舎町で、唯一の娯楽施設としてたくさんの村人を楽しませている映画館、シネマ・パラダイス。

映画が大好きな子どもトトと、中年の映写技師アルフレードとの交流を軸に、映画、青春、故郷、人生などを描く。

 

こんな時におすすめ

ポジティブな気持ちになりたい時に観るのをお勧めします。

観終わった後に「いやー、映画ってほんっとにいいもんですね!」という言葉が出てきてしまう作品No.1です。

疑うことなく。

人生の中で直面する出会いや別れや、喜びや悲しみが余すところなく盛り込まれていて、多くの人にとって何かしら共感できる場面があると思います。

苦かったり甘かったりする記憶を思い起こしつつ、「いろんなことがあるけど、それでも人生っていいな」と感じられます。

人生ひよっこの私が見てもそう思うので、もっと年取ってから見たら泣きすぎて過呼吸になるかもしれません。

 

少年の成長

恋愛とか友情とか一つのキーワードに留まらない、人生そのものを描いた映画です。

しかし、あえてテーマを挙げるとしたら「少年の成長」だと思いました。

映画の中で、幼い子供だったトトは成長して大人になります。

映画に夢中になったり、

お母さんに怒られたり、

大切な人が年老いるのを見たり、

恋をしたり、

故郷を離れたり、

仕事で成功したりします。

トトはお金持ちでもなく、勉強ができるわけでもなく、

特別な才能があるわけでもありません。

感情が豊かで可愛らしい、子どもらしい子どもです。

大人に怒られたりはしますが、健やかに育って元気に暮らしています。

村やシチリア島の外を知ることができるのは映画だけで、大人も子どもも夢中になって観ています。

村人の純粋な反応に思わずくすっとなる。

温かい気持ちで思い出せる子ども時代があることは、とても幸せなことだと思います。

それに続く少年時代も爽やかで微笑ましい。

今風に言うと「リア充爆発しろ」って感じです。

 

その後アルフレードが、幸せな子ども時代・少年時代の思い出の詰まった村を出るようトトの背中を押す時がやってきます。

一番好きな場面。

アルフレードはトトに、都会へ出てより広い選択肢と可能性を求めなさい、

小さな村に閉じこもったまま人生を終えてはいけない、と諭します。

唯一無二の親友でありながら、人生の先輩でもあるアルフレードが言った言葉は重みがあります。

彼にとっても楽しい思い出がたくさんあるからこそ、アルフレードは強い言い方をしたのかもしれません。

いつでも待っている、帰っておいでと言ってくれる相手がいたら、帰ってきてしまうかもしれない。

トトに一人前になって欲しいからこそ、新天地でやるべきことに真剣に向き合ってほしいからこそ、厳しい激励の言葉を贈ったのではないかと思っています。

こういうことを言える大人はなかなかいないと思います。

特に自分自身はもう小さな世界を出ることができない立場の時は。

もし、自分がその場所に留まるしかない運命だったら、大切な人にはなるべく離れて欲しくないと感じてしまうでしょう。

堂々と送り出したアルフレードの器の大きさが印象的でした。

 

まとめ

子ども時代というありきたりなモチーフが、これほど古今東西の映画ファンをノックアウトしてしまうとは、誰が想像したでしょうか。笑

古い映画だし子ども出てくるし、あざといんだろうなあ…と思って観始めたら、見事にやられてしまいました。 

いつ観ても素敵な映画です。

たくさんの人に、郷愁に浸りながら爽やかに号泣してほしいと思います。

 

 

  

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