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本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

映画『スガラムルディの魔女』

再びスペイン映画をご紹介。

怖くて面白いホラーコメディ作品。

 

《あらすじ》

白昼のマドリッドで、コスプレに身を包んだ男たちが貴金属店へ強盗に押し入った。

3人組は強盗後、通りすがりのタクシーを運転手と乗客もろとも奪って逃走する。だが、魔女の言い伝えがある村スガラムルディで怪しげな女性に足止めを食らってしまう。早々に立ち去りたい一行だったが、為すすべもなく魔女の策略に巻き込まれて行く。

 

 面白かったけど、わけがわからないよ…。

本作の監督アレックス・デ・ラ・イグレシアは、『気狂いピエロの決闘』という作品が有名らしいのですが、これもまたわけわかんなそうです。

美女を巡ってピエロが血みどろの決闘をするらしい。

わけがわからないよ…。

 

主な登場人物

映画冒頭では、全身銀色のキリストと全身緑色の兵士が、強盗に押し入ります。

銀色のキリストはホセ、離婚歴ありの男性です。

離婚した妻のもとで暮らす小学生の子どもセルジオを、強盗する貴金属店へ自分たちより先に入店させ、最適なタイミングを伝えさせます。

子どもを強盗の現場に連れてきた理由は「貴重な面会日だから」。

 

緑色の兵士トニは弁護士の彼女のヒモをしている若者。見てて彼の知能指数が心配。

 

タクシーの運転手マヌエルは仕事中に強盗2人とその子どもに車をジャックされます。

最初は殺されたくない一心でホセたちに従います。

が、やがて女という生き物に翻弄されてきた点に共感して、彼らと一緒に逃亡することにします。

 

前半はとにかく男性陣のアホさ全開のトークでコメディが展開します。テンポが良くて好き。

ホセの携帯に元妻からの着信があったときの表示名が「破壊者」って。笑

 

その彼らが逃避行の途中、魔女の言い伝えがあるスガラムルディを通らなければならなくなります。

警察やホセの元妻が追ってくる中で、魔女たちにも目をつけられる一行。

女性を讃える儀式の晩餐で彼らを食べようとする魔女たちから、命がけで逃げることになります。ここからホラー展開。

 

前半の男性陣トークでは男性あるあるを明るくネタにしつつ、魔女たちが現れてからは女性性もダイナミックにdisられてます。

捕まえたホセを好きになってしまう若い魔女エバの「恋する女あるある」がだだ漏れになる場面は必見。おどろおどろしくも純情な美女。

「私より友達といる方が楽しい?」は思わずメモりました。

どっちのジェンダーも盛大におちょくられてるのがバランス取れてて面白かったです。最後までわけはわからなかったけど…。

結末も結局、ハッピーエンドなのか、最後の場面に至るまでにどうまとまったのかいまいちわかんないままです。面白かったけど。

 

スガラムルディの村

原題はLas Brujas de Zugarramurdiといい、邦題はほぼ直訳です。

スガラムルディという場所は、スペインのバスク地方ナバラ州に実在します。

映画で「もうすぐフランス」と言われていた通り、フランスとの国境のすぐ近くにあります。

魔女伝説があるのも映画通り。特に詳しい説明がされてないので、スペインでは周知の事実なんでしょうか。日本人の私からすると初耳でしたが。

スガラムルディ - Wikipedia

夏至の日に魔女の洞窟で祭礼をするんですね。映画終盤みたいに盛り上がってそう。

 

まとめ

スペイン映画はやっぱり濃い。

コメディのブラックさ、エロさ、グロい場面で想像せざるを得ない肉体的痛み、どれをとっても英語圏の映画やドイツ映画、邦画ではあんまりお目にかかれません。

濃すぎてお腹いっぱいになるからしょっちゅう観ることはできないけど。これからも映画ファンとしてたまに摂取していく所存です。

わけがわからなかったけど、ジェンダーネタをこれでもかと散りばめたジョークたちはとても面白かったです。