本と映画と時々語学

書評、映画評、時々語学学習や時事ネタなど書き綴りたいと思います。

Sex and the Cityと東京タラレバ娘2

で、ドラマ中盤で賛否両論の議論がやや巻き起こったりもしていた東京タラレバ娘について、前回書いたSex and the Cityと比較してレビューしたいと思います。盛大にネタバレしながら。

 

 

あらすじ

売れない脚本家の倫子、ネイリストの香、父の居酒屋を手伝う小雪は、全員30歳で東京在住の独身女性。頻繁に3人で集まっては女子会を開いている。

ある日、3年後に迫った東京オリンピックの時に独身でいたくないと思ったこと、また、若く見目麗しい青年KEYから女子会を「行き遅れ女の井戸端会議」となじられたことをきっかけに、3人は一念発起してそれぞれ恋活・婚活に取り掛かる。

 

 

SATCとの共通点

原作の漫画は1巻しか読んでいないので、的外れなところがあったらご容赦ください。

まずSATCとの共通点は、ヒロイン3人が経済的に自立した大人の女性で、大都市に住んでいること、仕事だけでなくプライベートも楽しみたいモチベーションを持っていることです。恋愛観は少しずつ違うものの、愛する相手が欲しい点は一致。

なお原作では3人が33歳で、SATC開始時と同じ年齢なんですが、ドラマ化に当たり30歳に変更されています。

20代から30代になって自分たちを取り巻く環境が変わってくることを描いているのも同じです。

 

SATCとの相違点

3人の中で小雪だけは、今すぐ結婚じゃなくてもいいやーという様子。イケメン既婚者との不倫に足を踏み入れてしまう。

倫子は「愛が欲しい!」と言って結婚を目指している。途中、不安定な仕事が辛くなり、そこから逃げる意味でも結婚したくなったり、様々な雑念が入る。

香は子どもが欲しいという明確な目的意識も手伝って結婚願望が強い。ドラマ中盤で、成功したミュージシャンである元彼のセカンドの立場に甘んじることになる。

 

30代になったらもう女の子としてちやほやしてもらえない、仕事頑張るのも辛いし周りの目線もアレだし結婚したい=幸せになりたい!という描写がちょくちょく出てきます。

SATCと比べたらかなり卑屈に聞こえる。シャーロット以外は特段結婚にこだわってたわけでもないので余計違いが際立つ。結婚しなきゃいけないなんて決められてるわけでもないのに、古い価値観に自らはまって楽しいのかよ!と思われても仕方ない描写だと思います。

ここが批判を浴びたポイントでもあると思うし、某ブロガーが「タラレバ娘が流行る日本は後進国」と糾弾してたのもそこです。

http://婚活ブログ.コム/tokyotarareba/

https://mobile.twitter.com/may_roma/status/836047438066696193

 

でも、これに関しては劇中でKEYが「偉そうなこと言ってる割に意外と古い価値観なんだね」と劇中で指摘していて客観視されているし、最終回で「仕事をして楽しく話せる友達がいる今も十分幸せ」と3人が話しているところで解消されてるんじゃないかと思います。

 

途中思ったのは、生活保障のために結婚したい=仕事から逃れたいというのはいただけない。

年齢が重なれば、若さによりちやほやされたり、大目に見てもらってた部分が通じなくなるのは当たり前のことで、逆に言えばちやほやされてる内に自己研鑽を積んで、若さがなくなっても生きていける実力をつけるべきなわけで。

ただ、倫子は中盤で職業人として一皮むけるので、これも解消された疑義なんかなと思っています。倫子以外は仕事に関する悩みや成長は描かれないですが。

その点はSATCでミランダの子育て仕事両立問題や、サマンサの経営者としての仕事エピソード、シャーロットの退職に関わる一場面、キャリーの仕事ぶりが描かれていたのと対照的です。話数的に仕方ないかもしれないけど。

 

2つのドラマをとてもざっくりまとめると、仕事もプライベートも、「歳を重ねてももがきつつも頑張って自信持って生きて行こう」というのを最初っから明るく指向しているのがSATCで、「社会的プレッシャーや、あるべき姿と自分のギャップに悩んだりもしたけど、今も充分幸せだし結婚だけが幸せじゃないし、自分の幸せは自分で決めて自信持って生きていこう」が東京タラレバ娘

東京タラレバ娘が最終回で辿り着く境地を、SATCは最初っからクリアしてるような気もします。女性観・人生観の違いですね。

私は年始から今週まで、違いを感じつつもとても楽しく観ていました。女性が社会に出てバリバリやるのが可能な時代に結婚焦るなんて時代遅れ、それでいいのかよ!との批判もあったようですが、それだって一つの価値観なんだからいいじゃんと思ってました。SATCにもシャーロットと言う人物がいたように。

それに、あるべき論に流されたのは結婚すべきと思ってる人だけじゃなく、反対方向に流されたクロワッサン女子なる人たちもいたわけだし。

 

ただ、小雪や香の「愛人でもいい」「セカンドでもいい」という気持ちにはシーズン通して共感できませんでした。SATCにも不倫のエピソードはあったけど、その時期は観ることが苦痛に変わりました。観たけど。

自尊心低すぎだし、自分の幸せに貪欲になって、ほんとに欲しいものと向き合ってよ!と言いたい気持ちがずっと続きました。

ドラマの中で言われていた「1人よりマシ、何もないよりマシ、と「マシ」をいくら積み重ねても幸せにはなれない」というセリフそのまま。

 

文句も言ってみましたが、原作も読んでみたいと思います。おしまい。

 

 

  

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